
2ヶ月ぶりくらいでJ-チャットに入ったクレインは、
ゴーストで空中散歩を楽しんでいました。そして自動販売機まで来た時、青猫ヘッドのキャラクターがアイテムを買っているのを見つけました。上空からその様子を見ていたクレインに、
「買い物かな?降りてきてもいいよ」
と声をかけてきました。
恥ずかしかったけど
デゴーストして挨拶しました。
「こんにちは 初めまして」
「先に買う?」
「ううん、どんなアイテムが売ってるのか見に来ただけだから」
「そか、じゃぁ買い物を続けるね」
「ここで見ていても構いませんか?」
「いいよ」
そうやってはじまったぽつんぽつんとした言葉のやりとりは、チャットというにはとても短いものでしたが、話し方の中にさりげない優しさと温かみを感じました。
<青猫さんにもう一度会いたいな>そう思いながら数日後にログインしたクレインに、郵便が届いていました。「少しだけど
入国祝いを送りました」なんと彼からのメール付きアイテムセットのプレゼントでした。御礼を言いたくて何度かログインしたけれど会うことができなかったので、メールを出しました。それにまた返事が来て・・・。
月に1〜2度のメール交換が始まりましたが、二人のログイン時間が完全にずれていたため、直接お話しできるようになるまでに、それから約半年かかりました。チャットができるようになった頃には、自然にJ-チャットでのおつき合いが始まっていました。
J-チャットはキャラクターを操作して発言しますが、自分の分身がそのまま動いているかのような感覚でお話できるので感情移入がとてもスムーズです。ただ、現実の世界では表情や仕草で伝えられることが、J-チャットでは文字にしなければ相手に伝わらないため、言葉を尽くして言葉を選んで相手に自分の気持ちを伝えるために、必死にコミュニケートしなければならないもどかしさがあります。
クレインと優はぎこちなく感情をぶつけあいながら、毎日真剣に語り合ってきた気がします。二人ともJ-チャットでのおつき合いは初めてだったのでとまどうことも多く、考えや意見を上手に伝えられなくて喧嘩もよくしましたが、そうして想いをさらに深めてきたのです。
生きている間にどのくらいの人と出会えるのだろう。ましてや大切にしたい相手と出会えるなんて滅多にあることではありません。クレインは優に巡り会えたことを奇跡だと思っています。だってJ-チャットをやっていなかったら、こんなに素晴らしい男性との出会いはなかったと思うからです。